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NME REPORT ~栄養経営士活動報告
新型コロナウイルスに負けず、
勉強する場は自分たちでつくろう!
新型コロナウイルス感染拡大の影響で学会や勉強会の中止も相次ぐ状況においても、自分たちで学ぶ場をしっかりと確保している方もたくさんいらっしゃいます。
今回はNutrion Reformの会(以下、NRの会)とKiFC(キーエフシー)会という2つの勉強会を運営している、栄養経営士の千葉枝里子さん(東京医科大学病院栄養管理科)にお話を伺いました。
管理栄養士として学ぶ場が欲しかった
NRの会は、もともと2019年に神奈川県の栄養士同士で「勉強する場が欲しいね」という話が盛り上がってきたのがきっかけです。神奈川県はもともとNSTについて学ぶ勉強会がいくつかあったのですが、看護師や薬剤師といった職種が中心となっていて、管理栄養士がメインのものは多くありませんでした。
他職種と一緒に学ぶことはもちろん大切なのですが、管理栄養士としてのベースがなければチームにも参加できません。そこで、管理栄養士としての基礎をしっかり学べる場所をつくりたいという思いが高まり、栄養経営士で社会医療法人ジャパンメディカルアライアンス海老名総合病院医療技術部栄養科主任の齊藤大蔵さんとも相談をしながら、まずは県内の知り合いに声を掛け、世話人を決めて活動をスタートさせました。
2年目の今年は症例検討をしたいということで、当初は世話人のなかで症例発表する人を回していくことになっていました。ただ始めてみると参加者の中から「自分もやりたい」という声が挙がるようになってきたので、手を挙げていただいた方と世話人が二人三脚で、1カ月前に予演会を行い内容の指導もしながら準備をしていく形で行っています。
症例検討は各施設での栄養管理の症例を全員で共有し学べる貴重な機会です。また、発表する方にとっては貴重なアウトプットの場になりますし、指導する側にとっても自分の発表をするのとは違う見方が必要になり、大変勉強になっています。
参加者同士が気軽に質問しあえるような雰囲気づくりも
もう1つのKiFC会は「Key information(重要な情報発信)」、「For Dietitians(患者さん・栄養士のための)」、「Communication(情報共有の場)」の頭文字を取ったものです。コロナウイルスの感染拡大でさまざまなセミナーが中止になるなかで、栄養経営士でもあり近森病院の臨床栄養部部長を務めている宮島功さんに声を掛けていただいて立ち上げた、Zoomを使った勉強会です。
こちらはセミナー形式で講義が中心のスタイルで行っています。私たちが話をしているので何でも聞けるような雰囲気がありますし、「自分はこういうやり方でやっています」のようなディスカッションもしやすいかなと思っています。
参加される方には病院勤務の方もいれば施設の方もいます。病院でも急性期から慢性期まで幅広く、それぞれ経験も異なりますので、一回で全参加者が満足するものをやるというのは難しいのですが、いろいろな立場の方の視点がわかることで視野が広がるということはメリットだと捉えて、今後もさまざまなテーマで開催していきたいと考えています。
勉強会は自分の視野を拡げるチャンス
自分の職場しか知らないと、どうしても自分の見える範囲のことしかわからなくなってしまいます。ほかの病院や施設がどうやっているのか、そこの管理栄養士は何をやっているのかを知ることで刺激にもなりますし、それが自分の成長につながります。勉強会はそこで話されることを学ぶのももちろんですが、参加者同士が接点を持ち、交流を通して視野を拡げていけることも大きなメリットだと思います。
自分で勉強会を開催したいという相談をいただくこともありますが、まず「何を目的に勉強会を開催するのか」を明確にすることが非常に大切です。目的が明確であれば、モチベーションの維持と勉強会の継続につながります。まずは身近にいる管理栄養士と一緒に勉強しよう、というところから始めてみてはいかがでしょうか。運営する側になってみて学べることもたくさんありますので、ぜひチャレンジしてみてください。
★Nutrion Reformの会へのお問い合わせはコチラから nutrion.reform.s@gmail.com