![]() |
お問い合わせ | 資料請求 |
|
2025年代表理事ご挨拶 | 2025年1月
2025年は「脱皮、変化の年」
新しいことにチャレンジしよう!
一般社団法人日本栄養経営実践協会は、2025年5月で11周年を迎えます。栄養経営士正会員は534人、栄養経営サポーターは20人になりました(2025年1月16日現在)。宮澤靖代表理事より本年のごあいさつを申し上げます。
未曾有の危機に知恵を出し合い乗り越えよう
2025年を迎え、会員の皆さまにおかれましては、患者さん・利用者さんの栄養管理のため日々精進されていることと思います。今年は、去年から続く2つの問題を栄養経営士のスキルで解決していかなければならない年になると思います。
まず1つ目は、食材費の高騰です。原材料だけでなく、輸送コストや梱包代まで値上がりし、大変厳しい状況になっています。
お米を例に挙げると、秋に新米が収穫されて一般向けにはある程度緩和されましたが、集団給食を手掛ける事業所のお米は不足しています。私が勤務する東京医科大学病院では、お米1キロの値段が値上がり前の1.5倍になりました。このような食材費の高騰を、どうやってクリアしていくかを考えなくてはなりません。
また、食材費が値上げになり、給食のクオリティが落ちているという話をよく聞きます。価格を下げるために果物や生ものを減らし缶詰にすると、患者さん・利用者さんの満足度が落ちてしまいます。また、それで栄養バランスが崩れて、新たな病気を招くことになっては本末転倒です。
2つ目は慢性的な人手不足です。これは皆さんもご存知の通り、とても大きな問題です。
質を担保しながら、栄養経営の考え方で値上げや人手不足にどう対応していくか。そこが栄養経営士としての腕の見せどころになります。
会員がお互いにアイデアや知恵を出し合い、情報を共有して難局を乗り越える。そして、協会はその情報を共有するための窓口でありたいと思っています。何か情報があれば、ぜひ協会までお寄せください。
ピンチをチャンスに変え新しいチャレンジを
今、給食は厳しい状況に追い込まれていますが、これを給食システムの在り方を考え直す機会とポジティブにとらえることもできます。
現在、病院の8割以上がクックサーブで給食を提供しているそうですが、この状況は新調理システムや完調品を導入する良いきっかけになるかもしれません。人手不足の問題についても、新調理システムは解決方法のひとつになるのではないでしょうか。同じ法人の中だけで考えるのではなく、別法人と組んだり、法人に関係なく集まって地域でセントラルキッチンをつくったりという考え方もあって良いと思います。
離島や山間部など、地域によっては天候で物資が入って来ないため、ストックできることが大前提となり、すべてが完調品というところも出てきています。そういった事例を参考にすると良いかもしれません。
今年は巳年で、蛇は脱皮するため「変化の年」とも言われます。近年は価値観やシステム等、いろいろなものが変わってきています。協会も少しずつ新しい企画や方向を模索し、チャレンジする年にしたいと考えています。ぜひ、みなさんも変化を恐れず、新しいことにチャレンジしてください。
2025年が栄養経営士にとってさらなる飛躍の年になることを祈念しいたしまして、本年のごあいさつとさせていただきます。