チーム医療・病棟常駐時代の
管理栄養士のあるべき姿を考える

2023年5月9～10日に神戸コンベンションセンター（兵庫県神戸市）で第38回日本臨床栄養代謝学会学術集会が行われた。当協会からも宮澤靖代表理事を筆頭に、多数の理事・栄養経営士が発表者として登壇した。今号ではその模様の一部を紹介するとともに、栄養経営士にとって関心が高いであろう、大会２日目に行われた管理栄養士の病棟常駐に関する発表のレポートを掲載する。

各分野のトップランナーとして
協会の理事が続々登壇

過去の大会と同様に今大会でも他学会と合同で行うシンポジウムが多数用意された。日本褥瘡学会・日本臨床栄養代謝学会との合同シンポジウムのテーマは「在宅褥瘡からいかに護るか？～リスクは低栄養のみならず～」。座長の一人を本協会の真壁昇理事が務め、シンポジストに吉田貞夫理事、秋山和宏副代表理事らが登壇した。

吉田理事は「当院（ちゅうざん病院）における褥瘡症例の転帰と低栄養の影響について」のテーマで発表し、褥瘡例と非褥瘡例における、ＧＬＩＭによる栄養状態と退院先などの転帰についての比較検討を報告。

秋山理事は「在宅褥瘡の次なる一手、連携と教育」という演題で、地域完結型医療の構築や、オンラインを活用した全国各地での勉強会の活性化が課題であると発表した。その後のディスカッションでは会場参加者から多くの質問が寄せられ、活発な意見交換が行われた。

アイドゥ株式会社共催の学術セミナー８では、宮澤靖代表理事が登壇。「ESPENの術後早期回復プログラムに沿った周術期管理と令和４年診療報酬改定」について講演した。

令和４年度診療報酬改定で新設された「入院栄養管理体制加算」の概要を交え、栄養部門の現状と課題について説明。そのなかで宮澤代表理事は、目前に迫る令和６年度診療報酬改定に向けた対策に着手するよう、参加者に呼び掛けた。

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