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松本尚衆議院議員と宮澤靖代表理事が対談 | 2023年3月

栄養部門のアウトカム評価に
マネジメント能力を活かせ

2月16日(木)、日本栄養経営実践協会の宮澤靖代表理事が衆議院第一議員会館(千代田区永田町)に松本尚氏(衆議院議員、日本医科大学特任教授)を訪ね、管理栄養士を取り巻く状況についての対談を行った。この模様は雑誌『ヘルスケア・レストラン』4月号(株式会社日本医療企画刊)に掲載されており、今号ではその概要と、掲載誌について紹介する。

松本尚衆議院議員と宮澤代表理事
松本尚衆議院議員(左)と宮澤代表理事

管理栄養士も医療従事者として定義を

現在、令和6年度診療報酬改定に向けて中央社会保険医療協議会等で議論が始まっているが、栄養関連の注目はやはり「入院栄養管理体制加算」の行方であろう。現在は特定機能病院のみが算定対象となっているが、NST加算のときと同様、段階を経ながら全国の医療機関が対象になるとの見方もある。

また、医師の働き方改革によりタスクシフト・タスクシェアが進められ、各職種の病棟での存在意義が大きくなっている。今後、管理栄養士が病棟で活躍することは必至であり、その体制づくりは急務である。

ただ、管理栄養士は厚生労働省の定義において「医療従事者」の枠には入っておらず、『令和4年版厚生労働白書』に掲載された「厚生労働省所管国家資格一覧(保健医療・福祉関係)」では、管理栄養士は医療関連ではなく健康関連として記載されている。そのため、厚労省から出されたタスクシフト・タスクシェアの推進についての文書に管理栄養士が入っていないなど、現場との乖離が指摘されている。

こうした現状を打破するべく、衆議院議員である松本氏と宮澤代表理事の対談が実現したのである。

患者の治療成績向上と医療費削減を両立する

松本氏は日本医科大学千葉北総病院でフライトドクターを務め、長年にわたり救命医療に取り組んできた医師でもある。そのため急性期医療での栄養管理の必要性を十分理解されており、対談では宮澤代表理事に対し「急性期医療で重症患者を任せられる管理栄養士の数はどのくらい?」「管理栄養士が病棟常駐することで得られるアウトカムは? 」といった鋭い質問を投げかけた。

宮澤代表理事は、勤務先である東京医科大学病院で病棟常駐が患者の早期経口摂取につながっていることや、前職の近森病院では患者の栄養状態の改善により抗菌薬の使用を約1億円低減できたことなどを紹介し、いかに病棟常駐が患者と病院にとって有益かを示した。この他にも、卒後教育の問題など、さまざまな内容が話し合われた。

この対談の最後で、協会と栄養経営士は松本氏から大きな宿題をいただいている。栄養経営士はぜひこの対談の記事を読み、管理栄養士の未来に向け何ができるかを考えて、実行して欲しい。


厚労省HPでパブリックコメントを募集中

現在、厚労省では医療従事者の職種について規定している「平成十九年厚生労働省告示第五十三号」について、「医療従事者の職種に管理栄養士及び栄養士を追加すること」を含む改正案の意見募集をしています。4月11日まで受付中なので、ぜひご意見をお送りください。

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